ブランドコンセプトの在り方

とある専門学校からの依頼で少し前から学生さんの授業にアドバイザーという立ち位置で携わっている。

ブランドを立ち上げるという流れを模擬的に授業で進めていくカリキュラムで、この前は「ブランドコンセプトを考えよう」みたいな課題だった。

世間じゃコンセプトという呪縛に囚われすぎて新作が全く出てこないブランドもあれば、纏まりがなさすぎて何がしたいのか理解しがたいブランドも沢山ある。

先日行った授業でも話をしたのですが、ブランドコンセプトって世間に公表する為だけに作る訳じゃないと思うんです、「自分の志しとか目指すべき物を忘れない為のメモ書きみたいなもの」なんじゃないかなと。

自分の信念をしっかり持ち、一貫性のある思考や物作りをしていたら自然と纏まりあるカテゴリーになってくる。

書面にしたコンセプト通りに作っているつもりでも、他人から見て纏まりのない集積になっていたらコンセプトなんて添える意味ないもんね。

言葉であれこれを多く語るより、物を通して想いを伝えることこそブランド展開の本質なのかなと。

いまArkの新作でスカルリングを作ってます。

ファッションという視点で考えると流行りの要素を全く感じることのないアイテム、それどころか世間一般では敬遠されがちなアイテムです。

そんな中で自らの目指すべきもの、そしてArk silver accessoriesのブランドコンセプトの基に敢えてこのタイミングでチャレンジしたスカルリング。

はたしてブランド内で馴染んでくれるのか、違和感しか生まれないのか・・・リアルな世間の声を聞ける時がいまから凄く待ち遠しい。